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切子工房 箴光は、伝統的な江戸切子の技術を継承した独立切子士が製作する切子の工房です。

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起業に至る前に考えたこと

起業に至る前に考えたこと

切子工房 箴光職人の気まぐれ日記>起業に至る前に考えたこと

切子工房を自分で作って起業しましたが、そこに至るまでの若い時からやってきたことなどを紹介していこうと思います。

社会人やビジネスマンのなんとなくの参考になればと思います。


自分で将来会社を何かやってみたいと思ったのは18歳の時でした。

友達が「この本面白いよ」と貸してくれた金持ち父さん貧乏父さんという本を読んでからでした。


450ページくらいあったと思うのですが内容を言うと、「起業して稼いだお金で会社名義で不動産を買うことでラットレースから抜け出せるよ」ということです。


450ページくらいあると思いますが、この1行くらいに全て集約されているのでみなさんはこの本を読まなくていいです。


ラットレースとは、毎月の請求書の支払のために奔走している人のことで、ハムスターの回し車の中を回っているようないくら頑張っても前に進めない状態のことです。


まあそんなわけでお金のせいで早稲田大学にいけなかった経緯もあって、漠然と「将来お金には困りたくないな」と思って起業を目指すようになりました。

別に豪遊したいとか良い車を買いたいとかそんなことは思っていません。

とりあえず食っていければいいくらいの気持ちです。



しかし、18歳の時では会社をやるには何をしたらいいのか全体像を全く把握しておらず、右も左もわからないというような状態でした。



18才の時に日商簿記1級を取っていたので、とりあえず、経理的なところは大丈夫だと思いました。

当時は経理の専門学校で1年で日商簿記1級を取った自分には税理士や会計士を目指す道も開かれていました。


しかし、周りの勉強ができる人達を見て「この経理に特化した人たちには多分敵わないから、自分は特化型ではなく色んなことを満遍なく学んで複合した知識で差別化を図ろう」と思い、一般企業に就職することにしました。


経理の学校だったので当然税理士などを目指す人が優秀で、一般企業に就職する人は落ちこぼれみたいな感じの扱いでしたが、それでも自分を信じて見栄を張らずに一般企業に就職しました。

今でもその選択は間違ってなかったと強く思います。



一般企業に経理として入社して、働きながら色んな部署を見てなんとなく会社の全体像が見えてきた気がします。


23才のくらいの時に「今自分にはやりたいことがなくて、起業したいコンテンツが見当たらない。だから会社の側(がわ)になる部分だけは先に勉強しておこう」と思い、そこから2年かけて民法、刑法、労働法など社会のルールについて勉強しました。


この法律を勉強したことで世の中の仕組みがかなりわかり、同世代の人間に比べて世の中についてかなり把握しているなという自信になりました。


また色んなビジネスにも挑戦してみようと思いましたが、ネットワークビジネスのようなものにも少しかじりましたが、「人の不幸の上に成り立っているビジネスはしたくない」と強く思ってすぐに辞めました。

そういう経験が無ければ「お金の稼ぎ方や何をして生きるか」というものを真剣に考えなかったと思うので良い経験だったと思います。


「人の不幸で飯を食うんじゃなくて、人のためになることで生きたい」


とこの時明確に思いました。


自分の持つ力のベクトルについて考えるようになりました。

力が大きければ大きいほど、その使い方をよく考えないといけないと思いました。

自分の力はもっと良いことに使うべきだと。

自分の心が違和感を感じたものはやる気が全く出なくなってしまうことに自分で気付きました。

これが25才くらいの時です。




それから導き出した答えがホームページ作りでした。

自分の趣味だった旅行をホームページにして世の中の人と共有して、人のためになった結果お金が少し入ってきました。

金額は少なかったですが、会社の力を借りずに個人の力で1円でもいいから稼ぐことが出来たのでとても満足したし、自信につながりました。


そんな中で26歳に江戸切子に出会い、「老後の趣味でやりたいな」と思って今のうちから趣味程度に少しやっておくかということで江戸切子教室に入ったのが最初です。

またその頃から「もしかしたら江戸切子が自分の本当にやりたい仕事かもな」と淡く思うようになりました。



それから4年間江戸切子教室に通いましたが、確信を持って自分がやりたいことだと思ったので、人生を冒険することにしました。

東証一部上場会社でなかなかの給料をもらっていたのですが、仕事に追われる日々はちっとも幸せではありませんでした。

「お金はなかなかもらえるけど、なんのために生きてるんだろうなぁ」なんて思うようになったのも会社を辞める踏ん切りがついた要因です。


つまり「人生はお金では幸せにならないんだな」とこの時点で確信しました。
今でも確信しています。


給料はかなり、めちゃくちゃ大幅に下がるけど江戸切子職人になろうと決めました。


この時点で、
・人の幸せで生きられる自分がやりたいコンテンツ
・側(がわ)となる経理の知識や法律
・営業職の代わりになるホームページ作成
などの会社に必要な要素がそろったように思います。


そこから江戸切子職人になって修行して独立をしたという感じで今があります。

今では当初の動機である「お金に困りたくない」や「ラットレースから抜け出す」と言ったものは「人生はお金ではないんだな」と確信した今では動機ではなくなりました。

今は「自分の活動で喜んでくれる人がいて、その結果育ててくれた両親や恩師、前の会社で育ててくれた上司に良い姿を見せられたらなぁ」というのが動機です。

知り合いの人が活躍していたらなんか嬉しいじゃないですか。

そういう存在になりたいなぁという感じです。

今は最低限食べていけるだけのお金があればいいなと思っています。



これが起業に至るまでに考えたことです。

色んなことを模索してやってきた人生経験のおかげで自分の揺ぎ無い考え方や動機が発見できたと思います。

今までやってきたことで何一つ無駄なことはありませんでした。




それでは!

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