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切子工房 箴光は、伝統的な江戸切子の技術を継承した独立切子士が製作する切子の工房です。

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グランデタンブラーシリーズの開発

グランデタンブラーシリーズの開発

切子工房 箴光独立切子士の好奇心備忘録>グランデタンブラーシリーズの開発

2022年5月10日(火)

5月の前半はグランデタンブラーシリーズの開発を行いました。
切子、グランデタンブラー一覧
高さ14.5cmにもなる巨大なコップです。

素材はとりあえず銅赤しか入手できなかったので、銅赤のみで開発を行いました。


グランデタンブラーのページにも書きましたが、普通のタンブラーに比べて表面積2倍でカット数も2倍。

実際に作業してみても、工数が2倍で値段も2倍の近似値になりました。
(ちょっとだけ安くできたかな)

「このサイズ感はかなり高くなるな」と予測していた通りの結果となりました。

値段が高くならざるをえないので、最初からシンプル作品系のデザインしか構築できないなということを考えていましたが、その通りとなりました。


通常のタンブラー、いわゆる240ml入るショートタンブラーのデザインを踏襲してグランデタンブラーにも適用しています。


サイズが全く違うので、基本的なデザインの方向性はわかっていますが、完全に流用というわけにはいきません。

基本的には1からデザイン製作を行うのと同じことを行います。



使用用途としては氷をガンガン入れて冷やしながら飲むという使い方が一般的だと思います。

これからだんだん暑くなってくるのでユーザーの選択肢を増やそうと思って製作に至りました。

ハイボールなどでもいいですし、ロングカクテル系に使用しても良さそうですね。



新しいガラスの形状を追加するのは工房が出来て以来くらいな気がしますので、大きな変化です。

新しい形状を追加すると、注文に即時対応できるようにあらかじめ素材をいくらか仕入れて保有しておかないといけません。

仮に50種類の形状を販売したとすると、1種類につき12個の素材を保有するとなると、合計600個の素材の在庫を持つことになります。

素材だけで100万円は確実に超えます。
しかもその100万円はいつ注文が入って消費されるかわからないので、長い間100万円のお金がその素材に固定された状態になります。


簿記上は素材を材料として資産の項目に計上しますが、キャッシュフローの良好な流れを阻害する経営的に見てあまり良くない状況です。


飲食関係では色んなメニューを作ると注文が無かった食材を腐らせる廃棄コストになってしまうため、メニューを数点に絞った方がコストがかかりません。


幸いガラスは時間経過で腐敗しないし、陳腐化と言って時間経過で価値が落ちていくものでもありませんので、そこらへんは少し有利に働いていますが、それでも在庫を保有し過ぎる状態が続くのは経営的に非常に良くないことです。


新しい形状の作品を追加するということは、そういうキャッシュが固定されるリスクを抱えつつ、ユーザーのために良かれと思ってやっているわけです。


また簿記的な知識が無ければ新しい形状の作品を追加するリスクというものにも気付きにくいでしょう。

やはり仕事というのは主軸の能力があることは大前提で、サブの能力をどれだけ持っているかでその人が仕事が出来る人なのかどうかというのが決まってくるような気がします。


それでは!

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